以前にもこのブログで強迫性障害の方におすすめの治療法として言語的価値低減法をご紹介しました。(こちらの記事ですhttps://nagisa-c.org/erp/)
今回は強迫性障害の方だけでなく、反芻思考の強い方(考え続けてしまう方)にもこの方法が有効だという話をご紹介します。
この方法は、強迫症治療のエキスパートである岡嶋美代先生が考案されたものです。
暴露反応妨害法ERPに取り組んでもなかなか軌道に乗らないことが多かった私にとっては、とても画期的な方法でした。強迫症の方には、必ず初回でお伝えしています。
けれどそれだけではなく、反芻思考の強い方、「考えすぎる」人たちにも効果があるようだと感じています。
言語的価値低減法では、心の中に湧いてくるいろいろな気がかり、「こうなるかも」というネガティブな想像に対して、「はいはい」「あ、そう」などの受け流す言葉で対応することで、その思考の意味を軽くしていく技法です。
例を挙げます。
仕事で失敗してしまうことを恐れている人は、自分が失敗してしまうことや人に失敗したと思われてしまうことを怖がっています。
「失敗してしまうかも」「失敗したと思われて笑われるかも」
そんな気がかりが次々浮かんできて、頭の中をぐるぐると回ります。
「はいはい、失敗するかもね~」「あ、そう」
初めのうちは慣れないので、うまくいかないことの方が多いでしょう。
けれど、今まで使い慣れていない新しい道を作っていくんです。
今まで使っていた方法は何回も何回も通っている、まるで高速道路のようなものです。
けれどそうではなく、迂回路を新しく作っていくんです。
例えば1000回「失敗してしまうかも」という考えが浮かんだところで、毎回「はいは~い」を試していきます。
ずっと失敗続きかもしれません。でも一回でもうまくいったら?
嬉しいですよね。嬉しいと、またやってみようと思いますよね。
そうして、次の100回でもう一度受け流せるときがあったら?
また嬉しくて、さらにやってみようと思うでしょう。
そうやって新しい迂回路を作っていくんです。
(*この方法を考案された岡嶋美代先生が動画を作成されています。こちらで詳しく説明されているので、こちらをご覧ください!https://www.youtube.com/watch?v=C5FncKkYeAY)
反芻思考に陥っている人にとって、「失敗してしまうかも」という考えは真剣に向き合わないといけない考えですか?
その考えを真剣に受け取っていると、脳はそれをちゃんと考えないといけないものなんだと思ってしまいます。
そうではなく、軽く扱ってもいいものなんだ、と脳に思わせることが重要です。
大したことない。真剣に受け取らなくていい。ちょっとふざけただけ。
脳にはそのように考えてもらった方がいいでしょう。
そのために、真剣に受け取らない練習をします。
その考えが浮かんだら、「はいは~い」と軽く受け流す。
そうやって浮かんでくる気がかりの価値を下げていくのです。
名前の通りですね。考えの「価値を下げる」。
最終的には「めんどくさいから、もう考えるのやめよう」と変化できるといいなと思います。
ばかばかしいな。何でこんなこと真剣に考えてたんだろう。
そんな風に思えるようになるといいと思います。
反芻思考で悩んでいる方、よければこの方法を試してみてくださいね。
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